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石綿(アスベスト)対策のしおり


I  石綿(アスベスト)対策について

過去に石綿を製造し、又は取扱う業務に従事していた方々に、肺がん、中皮腫等の健康被害が発生しています。

石綿を製造し、又は取扱う作業については、昭和46年、労働省(当時)は「特定化学物質等障害予防規則」を制定し、換気装置の設置、作業主任者の選任等のばく露防止対策を義務づけるとともに、健康診断の実施、作業環境測定等の対策を講じてきました。

また、平成7年に、有害性の高いアモサイト(茶石綿)及びクロシドライト(青石綿)を含有する製品については、その製造・使用等を禁止し、さらに平成16年には、その他の石綿も、一部を除いて全面的な石綿製品の製造・使用等の禁止を行いました。

退職者の健康管理についても万全を期するために、一定の要件を満たす退職者に対しては、健康管理手帳を交付し健康診断を無償で実施しています。さらに、石綿による労働者の健康被害に対しては、労災認定の迅速な認定に努めてきました。

その後、平成17年2月、石綿製品が使用された建築物の解体工事等の増加が見込まれたこと等から、建築物の解体作業等における粉じんの飛散防止対策等を主な内容とする「石綿障害予防規則」が制定され、同年7月1日より施行されました。

さらに、石綿の事前調査の結果の掲示や負圧除じん装置の設置等の内容が新たに盛り込まれた改正石綿障害予防規則が平成21年4月1日より施行されました。

また、一部の船舶の解体等作業についても規制が強化され、平成21年7月1日より施行されます。

茨城労働局では、石綿(アスベスト)に多くの関心が寄せられている昨今の状況を受け、以下のような対応を図っています。

  1. 現に石綿製品を製造し、又は取り扱っている事業場、及び過去に石綿製品を製造し、又は取り扱っていた事業場に対する調査、指導等を実施し、石綿の製造等の作業に従事していた労働者の健康管理の状況等について確認するとともに、石綿障害予防規則等の遵守を徹底することとします。
  2. 健康管理手帳制度及び労災補償制度についての周知を、改めて行うこととします。
  3. 独立行政法人労働者健康安全機構茨城産業保健推進センターなどと連携し、労働者及び事業者の方々からの石綿のばく露防止対策に関する相談に対応します。
健康管理手帳制度とは

石綿を製造し、又は取扱う業務など一定の業務に従事して、一定の要件に該当する方は、離職の際又は離職の後に住居地の都道府県労働局長に申請することにより、健康管理手帳が交付されます。

健康管理手帳の交付を受けると、指定された医療機関又は健康診断機関で、定められた項目による健康診断を決まった時期に年2回(じん肺の健康管理手帳については年1回)無料で受けることができます。

申請先・申請方法は、茨城労働局健康安全課にお問合せください。

労災補償制度とは

労働者の業務災害、または通勤災害について、必要な保険給付を行う制度です。

現在雇用されている方や過去に雇用されていた方が、石綿肺、肺がん、中皮腫など、石綿との関連が認められる疾病にかかり、そのために療養したり、休業したり、あるいは不幸にして亡くなられた場合には、労災補償の対象となることが考えられます。

具体的には請求書を提出する等の手続が必要となりますので、最寄の労働基準監督署にご相談ください。

これまでの主な政省令改正(労働安全衛生法令関係)
昭和46年 特定化学物質等障害予防規則(以下「特化則」という。)が制定され、第2類物質として製造、取扱い作業における規制(発散防止設備の設置、特定化学物質等作業主任者の選任、作業環境測定の実施等)を開始。
昭和50年 特化則の改正により、石綿等の吹付け作業の原則禁止。
平成7年 労働安全衛生法施行令の改正により、アモサイト及びクロシドライトの製造、輸入、譲渡、提供又は使用の禁止、耐火建築物等における石綿除去作業に関する計画の届出の義務付け。
特化則の改正により、以下を規制。
・特定作業における保護具、作業衣等の使用
・吹き付けられた石綿等の除去作業における作業場所の隔離等による規制強化。
平成 8年 石綿取扱い業務に従事していた一定の要件の離職者に対する健康管理手帳の交付及び健康診断の実施(それ以前はじん肺の健康管理手帳の交付及び健康診断の実施。じん肺の健康管理手帳も引き続き交付)。
平成16年 労働安全衛生法施行令の改正により、建材、摩擦材等の石綿含有製品の製造、輸入、譲渡、提供又は使用の禁止(10月1日)。
平成17年 石綿障害予防規則を制定・施行(7月)。
平成18年 労働安全衛生施行令の改正により、石綿を製造禁止物質に指定するとともに、石綿の定義を「石綿をその重量の0.1%を超えて含有する製剤その他の物」に変更(9月)。
吹き付けされた石綿等の封じ込め又は囲い込み作業にかかる措置等の内容を新たに盛り込んだ改正石綿障害予防規則の施行(9月)。

II  石綿(アスベスト)について

◆ 石綿(アスベスト)ってなんですか

石綿は、天然の鉱物性繊維です。日本語では、「いしわた」「せきめん」と呼んでいますが、英語では「アスベスト」を言います。

繊維の直径は、数ミクロンからクリソタイルでは0.02-0.03ミクロン程度、長さは数ミクロンから数十ミクロン程度のものが多いとされます。熱に強く、摩擦に強く切れにくく、酸やアルカリにも強いなど、丈夫で変化しにくいという特性を持ち、さらに軽く綿状の性質により、様々な形に加工しやすいという性格ももっています。

石綿の輸入量

日本の石綿輸入量は1960年代より増加し、1974年の35万トンを最高に年間約30万トン前後で推移してきたが、1990年代から年々減少傾向にあり、2004年の輸入量は8千トンまで減少しています。

アスベストの日本の輸入量

◆ なぜ危険なのですか

石綿は、断熱性、耐火性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性に優れているといった利点がある一方で、容易に飛散し、吸入されても石綿繊維は分解されず、肺の組織に刺さり、15年から40年の潜伏期間を経て、石綿肺、肺がん、悪性中皮腫などの病気を引き起こすおそれがあります。

石綿(アスベスト)による健康障害例
石綿肺(じん肺の一種)
肺が線維化するもので、せき等の症状を認め、重症化すると呼吸機能が低下することがあります。
肺がん
肺にできる悪性の腫瘍です。
胸膜、腹膜等の中皮腫(がんの一種)
肺を取り囲む胸膜等にできる悪性の腫瘍です。
これらの疾病については、石綿粉じんを少量吸い込んでも発症する可能性があり、また、石綿粉じんのばく露から発症までの期間が相当長いこともあります。

◆ どこで、何に使用されていましたか

石綿は、様々な用途に使用されてきましたが、石綿の使用量のうち9割以上が建材に使用され、その他、化学プラント設備用のシール材、摩擦材等の工業製品等に使用されています。

また、石綿が含有された製品が多く生産され、石綿糸、石綿布等の石綿紡績製品、石綿セメント又はこれを原料として製造される石綿スレート、石綿高圧菅、石綿円筒等のセメント製品、住宅用建材、ボイラーの被覆、船舶用隔壁のライニング、内燃機関のジョイントシーリング、ガスケット(パッキング)等にも耐熱性石綿製品が用いられました。

さらに、これら石綿又は石綿製品を直接取扱う作業の周辺等において、別の作業に従事していた労働者についても、間接的にばく露を受けていた可能性があります。

【石綿に係る作業のリスト】
  1. (1) 石綿鉱山又はその附属施設において行う石綿を含有する鉱石又は岩石の採掘、搬出又は粉砕その他石綿の精製に関連する作業
    (2) 倉庫内等における石綿原料等の袋詰め又は運搬作業
    (3) 以下の石綿製品の製造工程における作業
    ・石綿糸、石綿布等の石綿紡績製品
    ・石綿セメント又はこれを原料として製造される石綿スレート、石綿高圧菅、石綿円筒等のセメント製品
    ・ボイラーの被覆、船舶用隔壁のライニング、内燃機関のジョイントシーリング、ガスケット(パッキング)等に
    用いられる耐熱性石綿製品
    ・自動車、捲揚機等のブレーキライニング等の耐摩耗性石綿製品
    ・電気絶縁性、保温性、耐酸性等の性質を有する石綿紙、石綿フェルト等の石綿製品
    (電線絶縁紙、保温材、耐酸建材等に用いられている。)
    又は電解隔膜、タイル、プラスター等の充填剤、塗料等の石綿を含有する製品
    (4) 石綿の吹付け作業
    (5) 耐熱性の石綿製品を用いて行う断熱若しくは保温のための被覆又はその補修作業
    (6) 石綿製品の切断等の加工作業
    (7) 石綿製品が被覆材又は建材として用いられている建物、その附属施設等の補修又は解体作業
    (8) 石綿製品が用いられている船舶又は車両の補修又は解体作業
    (9) 石綿を不純物として含有する鉱物(タルク(滑石)、バーミキュライト(蛭石)、繊維状ブルサイト(水滑石))等の取扱い作業
    (10) 上記1~9の石綿又は石綿製品を直接取扱う作業の周辺等において、間接的なばく露を受ける可能性のある作業

◆ なぜ今アスベストが問題となるのですか?

アスベストは、建材としては昭和30年頃から使われ始め、ビルの高層化や鉄骨構造化にともない、吹き付け石綿は鉄骨構造物などの軽量耐火被覆材として昭和40年代の高度成長期に多く使用されました。近年、アスベストを使用した建築物の老朽化が進み、その解体・改修工事が、今後ピークを迎えるといわれており、その際、飛散するアスベスト粉じんによる工事従事労働者等に対する健康障害の発生が懸念されています。

  


III  石綿等が使用されている建築物又は工作物の解体に係る対策について

石綿は、1970年から1990年にかけて大量に輸入され、その多くは建材として使用されました。今後、これらの建築物の老朽化による解体工事の増加に伴い、解体工事従事労働者の石綿による健康障害の発生が懸念されます。

このため、17年7月に石綿障害予防規則が制定・施行され、今後、関係労働者の健康障害防止対策の充実が図られることになりました。

石綿原石

1 解体作業等を行う際に必要とされる措置
【事前調査】

建築物の解体等の作業(鋼製の船舶を含む)、封じ込め又は囲い込みの作業を行うときは、あらかじめ、当該建築物等について、石綿等の使用の有無を目視、設計図書等により調査し、その結果、石綿等の使用の有無が明らかとならなかったときは、さらに分析調査し、これらの調査結果を記録しておかなければなりません。

また、これらの調査を終了した日、調査の方法および結果の概要について、労働者が見やすい箇所に掲示しなければなりません。

ただし、石綿等の使用の有無が明らかとならなかったが、石綿等が吹き付けられていないことが明らかな場合で、石綿等が使用されているものとみなして法令に定める措置を講ずるときは、分析調査を行わないこととすることができます。

【作業計画】

石綿等が使用されている建築物等の解体等の作業(鋼製の船舶を含む)、封じ込め又は囲い込みの作業を行うときは、あらかじめ以下の事項を示した作業計画を定め、その計画により作業を行うとともに、労働者に周知させなければなりません。

  1. 作業の方法及び順序
  2. 石綿等の粉じんの発散を防止し、又は抑制する方法
  3. 作業を行う労働者への石綿等の粉じんのばく露を防止する方法

【作業を行うときの届出】

(1) 耐火建築物又は準耐火建築物における吹付け石綿の除去作業については、工事開始の14日前までに、所轄労働基準監督署に計画を届出しなければなりません。

(2) 上記以外の場合であって、次の作業に該当するときは、工事開始前までに、建築物解体等作業届を提出しなければなりません。

  1. 石綿含有保温材、石綿含有耐火被覆材、石綿含有断熱材の解体等の作業
  2. 封じ込め又は囲い込みの作業
  3. 上記(1)以外の吹付け石綿の除去作業
【特別教育の実施及び作業主任者の選任】

事業者は、石綿が使用されている建築物等の解体等(鋼製の船舶を含む)の作業、封じ込め又は囲い込みの作業に従事する労働者に次の科目について教育を行わなくてはなりません。

  1. 石綿等の有害性
  2. 石綿等の使用状況
  3. 石綿等の粉じんの発散を抑制するための措置
  4. 保護具の使用方法(1時間)
  5. その他石綿等のばく露の防止に関し必要な事項

事業者は、石綿作業主任者を選任し、次の事項を行わせなければなりません。

  1. 作業に従事する労働者が石綿粉じんにより汚染され、又はこれらを吸入しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること。
  2. 保護具の使用状況を監視すること。

  3.    なお、労働者に対する特別教育、石綿作業主任者の選任要件である「石綿作業主任者技能講習」の実施予定は、「安全衛生教育実施予定表」を参照してください。
【保護具の使用、器具等の持ち出し禁止】

(1) 石綿が使用されている建築物等(鋼製の船舶を含む)の解体等の作業、封じ込め又は囲い込みの作業を行うときは、労働者に呼吸用保護具(防じんマスク又は送気マスク等)、作業衣又は保護衣を使用させなければなりません。また、隔離した作業場所における吹き付けられた石綿等の除去の作業にあっては、呼吸用保護具は、電動ファン付き呼吸用保護具又はこれと同等以上の性能を有する送気マスク等に限ります。

(2) 労働者を臨時に就業させる建築物の壁等に吹付けられた石綿等が損傷、劣化等によりその粉じんを発散させ、及び労働者がその粉じんにばく露するおそれがあるときは、呼吸用保護具(防じんマスク)、作業衣又は保護衣を使用させなければなりません。

(3) 保護具等は、他の衣服から隔離して保管し、廃棄のために容器等に梱包したとき以外は、付着した物を除去した後でなければ作業場外に持ち出してはなりません。

(4) 器具、工具、足場等について、廃棄のために容器等に梱包したとき以外は、付着したものを除去した後でなければ作業場外に持ち出してはなりません。

【湿潤化】

石綿が使用されている建築物等(鋼製の船舶を含む)の解体等の作業、封じ込め又は囲い込みの作業をするときは、それらを湿潤なものとしなければなりません。

【隔離・立入禁止等】

(1) 吹付け石綿の除去、封じ込め又は吊りボルトを取り付ける等の囲い込みの作業、石綿等の切断等の作業を伴う石綿含有の保温材、耐火被覆材、断熱材の解体等の作業を行うときは、

[1] 当該作業場所をビニールシートで覆うなど、それ以外の作業場所から隔離し、粉じんが他の作業場所に漏れないようにすること
[2] 作業場所の排気に、ろ過集じん方式の集じん・排気装置を使用すること
[3] 集じん・排気装置の排気口からの粉じんの漏えいの有無を点検すること
[4] 作業場所を負圧に保つこと
[5] 作業場所の出入口に前室を設置すること
[6] 前室に洗身室、更衣室を併設すること
[7] 前室が負圧に保たれているか点検すること
[8] 異常があれば作業を中止し、集じん・排気装置の補修などを行うこと

としなければなりません。

ただし、同等以上の効果を有する措置を講じたときには、この限りではありません。

(2) 石綿含有の保温材、耐火被覆材、断熱材の解体等の作業、(1)以外の囲い込みの作業を行うときは、当該作業に従事する労働者以外の者が立ち入ることを禁止し、その旨を表示しなければなりません。

(3) その他の石綿を使用した建築物等(鋼製の船舶を含む)の解体等の作業においても、関係者以外の者が立ち入ることを禁止し、その旨を表示しなければなりません。

【注文者の配慮】
(1) 情報の提供
建築物等の解体工事等、封じ込め又は囲い込みの作業の発注者は、工事の請負人に対し、当該建築物等における石綿含有建材の使用状況等(設計図書等)を通知するよう努めなければなりません。
(2) 工期、経費等の条件
建築物等の解体工事等、封じ込め又は囲い込みの作業の注文者は、作業を請け負った事業者が、契約条件等により必要な措置を講ずることができなくなることのないよう、解体方法、費用等について、法令の規定の遵守を妨げるおそれのある条件を付さないよう配慮しなければなりません。

2 建築物からの石綿粉じん対策 ~建築物に吹き付けられた石綿等の管理~

(1) 事業者は、その労働者を就業させる建築物に吹き付けられた石綿が損傷、劣化等によりその粉じんを発散させ、労働者がその粉じんにばく露するおそれがあるときは、当該吹付け石綿の除去、封じ込め、囲い込み等の措置を講じなければなりません。

(2) 事務所又は工場の用に供される建築物の貸与者は、当該建築物の貸与を受けた2以上の事業者が共用する廊下の壁等に吹き付けられた石綿等が損傷、劣化等によりその粉じんを発散させ、労働者がその粉じんにばく露するおそれがあるときは、(1)と同様の措置を講じなければなりません。

毛羽立ち たれ下がり
繊維のくずれ 局部的破傷・欠損

(引用:「既存建築物の吹き付けアスベスト粉塵飛散防止処理技術指針・同解説」日本建築センター)

除去、封じ込め、囲い込み

○ 除去とは、吹付け石綿をすべて除去して、他の非石綿建材に代替することで、最も効果的な粉じん発散防止対策です。

○ 封じ込めとは、吹付け石綿の表面に固化剤を吹き付けることにより塗膜を形成したりして、石綿粉じんの発散を防止する方法です。

○ 囲い込みとは、石綿が吹き付けられている天井、壁等を非石綿建材で覆うことにより、室内へ粉じんを発散させないようにする方法です。

【建築物における施工部位の例】
施行部位 石綿含有建築材料の種類
天井/壁
内装材
スレートボード、けい酸カルシウム板第一種、パルプセメント板
天井/床
吸音断熱材
石綿含有ロックウール吸音天井板、石綿含有吹付け材
天井結露防止材 屋根折版用断熱材、石綿含有吹付け材
床材 ビニル床タイル、フロア材
外壁/軒天外装材 窯業系サイディング、スラグせっこう板、押出成形セメント板、スレートボード、スレート波板、けい酸カルシウム板第一種
耐火被覆材 吹付け石綿、石綿含有吹付けロックウール、石綿含有耐火被覆板、けい酸カルシウム板第二種
屋根材 スレート波板、住宅屋根用化粧スレート
煙突材 石綿セメント円筒、石綿含有煙突断熱材


IV  過去に在籍していた事業場で石綿を取扱う作業等に従事していた方へ
~健康管理手帳制度・労災補償制度について~

過去に在籍していた事業場で、【石綿に係る作業のリスト】に該当する作業を行っていた方は、石綿にばく露している可能性がありますので、胸部レントゲン検査等による健康診断を受けるようにしてください。その際、医師に自分が過去に石綿に係る作業を行っていた旨お伝えください。

厚生労働省から各事業場に対し、退職者に対しても健康診断を行うよう要請を行っておりますので、過去に在籍していた事業場から健康診断の連絡等があった場合は、積極的に利用してください。また、リストにある作業に従事していた方は、発がんリスクを高めることになるので、喫煙をしないようにしてください。

また、受診された結果、一定の所見が見られる場合は、住居地の労働局に申請していただければ、健康管理手帳の発行を受け、無料で定期的に健康診断を受けることができます。

また、石綿肺、肺がん、中皮腫等を発症した場合には、それが石綿にばく露したことが原因であると認められれば、労災補償を受けることができます。詳しくは最寄りの労働基準監督署へお問い合わせください。

健康管理手帳交付要件

(1) 石綿(これをその重量の0.1%を超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務(直接業務)及びそれらに伴い粉じんを発散する場所における業務(周辺業務)に従事し、両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚の陰影があること。(直接業務及び周辺業務が対象)

(2) 石綿の製造作業、石綿が使用されている保温材等の張り付け、除去等の作業、石綿の吹き付けの作業又は石綿が吹き付けられた建築物等の解体等の作業(吹き付けられた石綿の除去の作業を含む。)に1年以上従事した経験を有し、かつ、初めて石綿の粉じんにばく露した日から10年以上を経過していること。(直接業務のみが対象)

(3) 石綿を取り扱う作業(上の2の作業を除く。)に10年以上従事した経験を有していること。(直接業務のみが対象)

(4) (2の作業に従事した月数)×10+(3の作業に従事した月数)≧120であって、かつ、初めて石綿の粉じんにばく露した日から10年以上を経過していること。


「周辺業務」の対象者とは?

石綿の製造又は取扱の業務(直接業務)に伴い発生した石綿粉じんによる健康被害を防止するため、関係者以外の立入禁止措置を講じるよう規定された作業場内で石綿を取り扱わない作業に従事し、石綿の粉じんにばく露したおそれのある方が対象となります。なお、当該作業に従事していた時に、石綿によるじん肺健康診断を受診された方は対象となります。


V  石綿(アスベスト)に関する相談窓口

相談窓口 相談内容
茨城労働局又は労働基準監督署 石綿に関する健康管理手帳、健康診断、労災補償についてのお問い合わせ、ご相談は最寄りの労働局、労働基準監督署までお願いします。
・茨城労働局健康安全課(電話 029-224-6215)
独立行政法人労働者健康安全機構茨城産業保健総合支援センター
(電話 029-300-1221)
産業保健総合支援センターにおいて、産業保健関係者、石綿による健康被害を受けられた労働者及びその家族の方々からの健康に関するご相談を受け付けることとしています。最寄りの産業保健総合支援センターまでご相談ください。
独立行政法人労働者健康安全機構の各労災病院 労災病院において、石綿ばく露歴のある方、その家族の方々、開業医等からの診断・治療、健康診断に関するご相談を受け付けることとしましたので、最寄りの労災病院までお問い合わせください。対応可能な労災病院は以下のとおりです。
・福島労災病院(いわき市内郷綴町沼尻3番地 0246-26-1111)
・千葉労災病院(市原市辰巳台東2-16 0436-74-1111)
・東京労災病院(東京都大田区大森南4-13-21 03-3742-7301)
・関東労災病院(川崎市中原区木月住吉町1番1号 044-411-3131)
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VI アスベスト問題質問箱(Q&A)

~石綿(アスベスト)に関してよく伺う疑問や質問にお答えします。~

石綿(アスベスト)について質問します
石綿の健康への影響について質問します
石綿を使った製品等について質問します
石綿を使った建築物の解体工事について質問します
使われている石綿製品の取扱い方法について質問します
石綿障害予防規則、その他の規制について質問します
健康管理手帳又は健康診断について質問します
労災補償手続きについて質問します
その他のことについて質問します

 


  【これまで茨城労働局に寄せられた主なご質問】

※ 一部、内容を変えて掲載しています。

● 石綿(アスベスト)がおこす健康障害には、どの様なものがありますか?

(回答)

石綿(アスベスト)がおこす健康障害には、次のようなものがあります。

  1.  石綿(アスベスト)肺
  2.  石綿(アスベスト)肺癌
  3.  良性石綿胸水
  4.  びまん性胸膜肥厚
  5.  悪性中皮腫

これらの病気の特徴は、初めて石綿(アスベスト)を吸入してから、平均40年前後の潜伏期(原因から病気が発病するまでの期間)がある事です。石綿(アスベスト)を吸入してから20~30年間は症状も病気も全くでない人が多いのです。

詳しくは、独立行政法人労働者健康安全機構のページをご覧ください。

図は、石綿によって起こされる病気とその部位(出典 せきめん読本)

● 石綿による健康障害は、どの位石綿を吸入した場合に心配なのでしょうか?

(回答)

大変難しい質問です。

平成15年9月19日に発出された、厚生労働省労働基準局長通達「石綿による疾病の認定基準について」(基発第0919001号)においては、石綿ばく露労働者に発症した原発性肺がんであって、胸膜プラーク(胸膜肥厚斑)等の「医学的所見が得られ、かつ、石綿ばく露作業への従事期間が10年以上あること」などをもって業務上の疾病として取り扱うこととし、また中皮種については、石綿ばく露労働者に発症した胸膜、腹膜、心膜又は精巣鞘膜の中皮腫であって、同じく医学的所見が得られ、かつ「石綿ばく露作業への従事期間が1年以上あること」などをもって業務上の疾病として取り扱うとしていますが、これが絶対的な基準ではありません。

また、下の表は、石綿による中皮種の労災認定事例によるばく露期間等を調べたものですが、胸膜の場合で、最小2.2年、平均19.9年でした。

※ 石綿による疾病の認定基準は平成18年2月9日に改正されています。詳しくは、認定基準(厚生労働省のPDFへ)をご覧ください。

石綿による中皮腫の認定事例に係るばく露期間、年齢、潜伏期間
部位 調査項目 症例数 最小 最大 中央 平均 標準偏差
胸膜
(男性)
ばく露期間(年)
症状確認時年齢
潜伏期間(年)(注)
70 2.3
30
11.5
42.7
95
54.2
17.4
60
38.6
19.8
60
36.9
11.3
11.0
9.8
腹膜
(男性)
ばく露期間(年)
症状確認時年齢
潜伏期間(年)
23 4.3
49
27.3
47.0
76
52.2
20.3
63
42.0
21.3
63
41.1
11.2
6.0
6.0
中皮腫 ばく露期間・年
2.3 47.0 18.3 20.2 11.3
合計
(男性)
症状確認時年齢
潜伏期間(年)
93 30
11.5
95
54.2
61
39.5
61
38.0
10.1
9.2

このように個人差があり、もちろん、石綿を吸入した全員に肺がん等が発症しているわけでもありません。

(表は、「石綿ばく露労働者に発生した疾病の認定基準に関する検討会」報告書から引用)

● 空気中の石綿粉じん量はどの程度までなら安全ですか?

空気中の石綿粉じんの量がどの程度までなら安全か、はっきりしたことは言えませんが、作業環境の状態を評価するための指標として使用されている厚生労働省の作業環境測定評価基準における管理濃度※としては、クリソタイル(白石綿)について空気中の繊維の数を1cc中0.15本以下としています。

また、大気汚染防止法(同施行規則)においては、石綿製品製造工場の敷地境界線における空気中の石綿繊維の数を1リットル中10本以下と定めています。

※ 管理濃度とは、作業場所の空気中に含まれている有害物質の濃度を一定のレベル以下に保つための基準で、濃度がこれを超えれば設備面での対応が必要と判断されています。

● 石綿の健康診断が出来る病院を教えてください。

 独立行政法人 労働者健康安全機構 茨城産業保健総合支援センター
    特殊健康診断対応機関のページを参考にしてください。

● 吹付けアスベストの商品名は

吹付けアスベストの商品名としては、次の8種類とおりです。

1)プロベスト 2)オバベスト 3)サーモテックスA 4)トムレックス 5)リンペット 6)ノザワコーペックス 7)ヘイワレックス 8)スターレックス

● いつまで、アスベストを含有する吹付け材が使用されていましたか

昭和50年10月の特定化学物質等障害予防規則の改正により、吹付けアスベストは事実上使用禁止となりました。それ以降、代替品としてロックウール(岩綿)が使用され始めることになりましたが、昭和55年位までは、石綿(アスベスト)をロックウールに混入して使用していました。

このため昭和55年位までに使用されていたロックウールは、アスベスト含有と考えられており、アスベストを含有する吹付けロックウールの商品名として判明しているのは、次の15種類です。

1)スプレーテックス 2)スプレーエース 3)スプレイクラフト 4)サーモテックス 5)ニッカウール(昭和62年12月耐火構造としての大臣指定取り消し) 6)プロベストR 7)浅野ダイアブロック(昭和50年10月耐火構造としての大臣指定取り消し) 8)ノザワコーペックス-R 9)アサノスプレーコート 10)スターレックス-R(昭和57年7月耐火構造としての大臣指定取り消し) 11)バルカロック 12)ヘイワレックス 13)オバベストR 14)ベリーコートR 15)ダイカレックス

このほか、湿式石綿含有吹付け材として、次の商品が昭和63年まで使用されていた可能性があります。

1)トムウェット  2)バルカーウェット  3)ブロベストウェット  4)スプレーコートウェット

商品名は、一般社団法人JATI協会の資料「飛散性石綿含有廃棄物の処理について」より
                   (旧「社団法人日本石綿協会」)

● 石綿を使用したスレート波板からも石綿粉じんが飛散しますか?

スレート波板のようなアスベスト成形板は 、通常の使用状態においては表面が安定しており、物理的な衝撃などを加えない限り、アスベストの空気中への飛散はないといわれています。

しかし改修工事や解体工事に伴い成形板を破壊したりすると、吹き付けアスベストやアスベスト保温材よりは少ないものの、アスベストが飛散します。

アスベスト成形板を除去するための標準的な工法としては、手作業により解体する方法があります。また、工事現場周辺をシートなどにより養生を行うとともに、手作業による解体工事が実施できない箇所については、作業中常に散水してアスベスト成形板を十分湿潤状態にし、解体作業を行うものとされています。

● 建材は、吹付け石綿と違い、外見ではアスベストが含まれているか分かりません。簡単に見分ける方法ありますか?

石綿を使用する成形板は、石綿規制の強化に従い、順次石綿を使用しない建材に代替されてきましたが、平成元年7月製造分以降は、メーカーの自主的な取組みにより、石綿含有建材であることを示す、次のようなアルファベットの「a」の字をアスベスト成形板の見やすい箇所に表示するようにしています。

図:aマークの寸法

● わが家にも石綿は使われているのでしょうか? ちなみに戸建住宅です。

(回答)

建築物には、耐火被覆材として吹付け石綿などが使われてきました。これら吹付け石綿は、露出した状態であると、劣化等によりその繊維が飛散するおそれがあり、危険であるといわれていますが、一般の戸建住宅では、通常、吹付け石綿は使用されていません。

そのほか板状に固めたスレートボードや屋根用スレートなどにも石綿が使われている可能性はありますが、そのままの状態で使用する限りにおいては石綿粉じんが飛散する可能性は低いのでご心配はいらないと思います。

● 石綿含有建材中の石綿含有率等の分析ができる機関を教えてください

(回答)

石綿障害予防規則第3条(事前調査)第2項に規定する「当該建築物又は工作物について石綿等の使用の有無を分析により調査」することに適切に対応できる分析機関については、厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課長通達で示された「建材中の石綿含有率の分析方法」による分析が可能な機関であるとされています。

こうした機関名については、現在、公益社団法人 日本作業環境測定協会のページに掲載されていますので、そのうちの近隣の機関を紹介します。なお、リストは原則として毎月1回更新されていますので、利用の際はご確認願います。また、分析機関へのお問い合わせ等につきましては、直接それぞれの分析機関にご連絡ください。

● 石綿を使用した校舎の一部の解体工事が行われていますが大丈夫でしょうか?

(回答)

吹付け石綿の除去作業を行うときは、石綿障害予防規則により当該作業場をビニールシートなどで覆う方法などで、それ以外の作業場所から隔離することになっています。また、作業を行う場合には、あらかじめ湿潤な状態にして、粉じんの飛散を防止するようにしています。

なお、事業者はあらかじめ作業計画を定め※、当該作業計画により作業を行うことになっていますから、施工方法をお尋ねするのも一つの方法です。

※ なお作業計画は、石綿規則に基づき、作業に従事する労働者の健康障害を防止する目的で作成されるものであって、環境対策として作成されるものではないことをご承知おきください。

● 石綿を含むスレートボードが内装材として使用された建築物を解体する作業をおこないますが、作業場の隔離が必要ですか?

(回答)

お尋ねの作業については、「吹付けされた石綿の除去」には該当しませんから、作業場の隔離までは義務付けされていません。但し、関係者以外の立ち入りを禁止し、作業者には防塵マスクを使用させ、作業衣を着用させてください。その他、石綿障害予防規則に則った措置を講じてください。

なお、建築物の解体工事等に対する規制の内容については、下表を参照してください。

建築物等の解体等における石綿等の除去等に対する規制の体系

● 石綿粉じんを吸入しないための保護マスクは何がよいですか?

気中の石綿繊維濃度に応じて、マスクを選択することは大切です。 近々公表される予定の「建築物の解体工事における石綿粉じんばく露防止のためのマニュアル(建設業労働災害防止協会)」では、吹付け石綿の除去作業及び保温材、耐火被覆材の解体作業については、全面型の送気マスク又は全面型の防じんマスクで、ろ過材の捕集効率99.9%以上のもの(ろ過材の区分RS3またはRL3)を使用することとしています。

また、粉じんの発散が少ない場合でも、半面型の防じんマスクで、ろ過材の区分がRS2またはRL2以上のものを使用することとしています。

したがって、使い捨て式防じんマスクについて使用出来ません。

● 石綿が使用されていたかを事前に把握するには?

(回答)

最初に、設計図書、使用建築材料、施工年により石綿含有材料かそうでないかを調査します。例えば、吹付け材料であれば、設計図書に商品名が判明すればそれにより判断し、次に施工年により判断します。

それでも不明の場合は、現場調査を行い、試料を採取して分析します。なお、吹付け材料以外の材料に関しては、石綿を含有しているとみなして必要な対策を行う場合は、現場調査以下を省略することができます(石綿規則第3条第2項)。

分析方法等については、公益社団法人 日本作業環境測定協会のページをご覧ください。

● 近隣で建築物の解体工事を行っていますが、石綿(アスベスト)が飛散するおそれは?

(回答)

石綿(アスベスト)繊維は、大変飛散しやすい性質を持っています。特に、吹付け石綿の建築物を解体した場合、風向と距離により濃度は一概に言えませんが、それでも周囲に一定の影響が及ぶ可能性があります。

そのため、平成17年7月に施行された石綿障害予防規則では、吹付け石綿の除去作業を行うときは、当該作業場を、それ以外の作業場所から隔離することになっています。

● 事業場において石綿(アスベスト)の健康対策として何が必要ですか?

(回答)

事業者は、使用する従業員に対して、業務にかかる安全や衛生に関して配慮する義務があります。

職場において石綿(アスベスト)の使用の事実がある(あった)場合には、今後生じうる悪性中皮腫等の疾患に関する健康教育及び健康診断を実施するとともに、今後取りうる防じん対策に関しても、十分配慮しなければなりません。

また、石綿等にかかる作業記録、作業環境測定記録及び健康診断結果は30年間保存する義務があります。

● 1985年に建てた倉庫の天井に使われた断熱材には石綿(アスベスト)が含まれていますか?

(回答)

まず、設計図書で使用建材の商品名を調べ、石綿の使用の有無をメーカーに問い合わせてください。

商品名が分からない場合は、施工年を調べてください。1981(昭和56)年以降の施工であれば、天井や壁には石綿を含有した吹付け材は使用されていないとされています。

これは一概に言えませんので、もしご心配でしたら、試料を採取して分析することをお勧めします。

● 以前使用していた石綿製品を保管しています。これを廃棄処分するに当たって留意することはありますか?

石綿および石綿をその重量の1%を超えて含有する物(「石綿等」という)を切断したり、粉状の石綿等を容器に入れ又は取り出したりする作業、及びこれらの作業において発散した石綿等の粉じんの清掃の作業に従業員を従事させるときは、石綿障害予防規則により、原則として、石綿等を湿潤な状態のものとして取り扱わなければなりません。

また、作業員には防じんマスクを使用させるとともに、粉じんの付着しにくい作業衣又は全身を覆う保護衣及びシューズカバーを着用させる必要もあります。もちろん、これら保護具等については、付着した粉じんを除去した後でなければ、作業場外には持ち出せません。

このほか、作業の内容によっては、作業場内の空気の汚染や健康障害を防止するため、粉じんの発散源に局所排気装置などを設置することが必要となる場合もありますので、詳しくは、最寄の労働基準監督署にご相談ください。

なお、石綿等を廃棄物として処理する場合については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に規定された処理方法を採る必要があります。詳しくは環境省又は地方自治体の関係部局にお尋ねください。

● 建築物の天井に石綿が吹き付けられています。いますぐ対応をしなければいけないと思いますが、どのようにしたらよいでしょうか?

本年7月に施行された石綿規則では、事業者は、その労働者を就業させる建築物に吹き付けられた石綿が損傷、劣化等によりその粉じんを発散させ、労働者がその粉じんにばく露するおそれがあるときは、当該吹付け石綿の除去、封じ込め、囲い込み等の措置を講じなければならないと定めています。

この場合、石綿の「除去」とは、既存の石綿の層を下地から取り除くことをいい、「封じ込め」とは、石綿の層はそのまま残し、石綿層への薬剤の含浸又は造幕材の散布等を施すことにより石綿層の表面部又は全層を完全に被覆又は固着・固定化して粉じんの飛散を防止する方法です。また、「囲い込み」とは、石綿の層はそのまま残し、それが使用空間に露出しないように板状材料等で完全に覆うことにより、粉じんの飛散を防止する方法です。

石綿吹付け材の飛散防止処理としては、「除去」が最も望ましいことは言うまでもありませんが、工事費、工事期間及び吹き付けられた場所などの条件により、封じ込め等を選択しなければならない場合もあると思います。(財)建築センターが示している処理工法の選定条件を掲げておきますから参考にしてください。

石綿含有吹付け材の状態 劣化・損傷の程度 下地との接着が良好でない場合 劣化の進行が予想される場合 工事後、使用・利用者等が接触しうる場合
全面 部分
除去工事 適用可 適用可 適用可 適用可 適用可 適用可
封じ込め工事 適用不可 適用可
※1
適用不可 条件付
※2
適用可
条件付
※3
適用可
条件付
※4
適用可
囲い込み工事 条件付
※5
適用可
適用可
※1
条件付
※2
適用可
適用可
※1
条件付
※3
適用可
適用可

※1 必要により補修を行う。

※2 場合により下地及びアスベストの補修が必要となる。

※3 原因を除去することによって、適用可能となる。

※4 衝撃性を確保することが前提となる。

※5 補修及び粉じん飛散防止処理剤の吹き付けが必要となる。

―資料は、(財)建築センター発行「既存建物の吹付けアスベスト粉じん飛散防止技術」より

● 「建設工事計画届」のほかに、石綿規則5条による「建築物解体等作業届」も併せて提出する必要がありますか?

建築基準法規定する準耐火建築物又は準耐火建築物における吹付け石綿等の除去の作業を行う仕事については、工事開始14日前までに、労働基準監督署に「建設工事計画届」を提出しなければなりません。このため、同じ業務について、労働安全衛生規則によるものと、石綿規則によるものと、二重の届出が必要になることが想定されますが、「建設工事計画届」をする場合には、石綿規則による「建築物解体等作業届」は適用しないこととされています。

まとめますとつぎのとおりです。なお、提出先は、いずれも所轄労働基準監督署長になります。

工事等の内容 届出の名称 期日
耐火建築物又は準耐火建築物における吹付け石綿の除去作業 建設工事計画届 工事開始の14日前まで
石綿等が使用されている保温材、耐火被覆材等の除去作業 建築物解体等作業届 工事開始前まで

● かつて石綿を使用する業務に従事していました。すでに退職していますが、会社の費用で健康診断を受けられますか?

石綿障害予防規則第40条の規定により、事業主は、かつて石綿等を取扱う業務に従事した経験がある者に対して、その業務から離れた後でも、当該事業場に在籍している間は石綿健康診断を実施する義務がありますが、残念ながら、退職者に対しまでは健康診断の実施は義務付けされていません。
 このため厚生労働省としては、緊急的な対策として、石綿取扱い作業等を行っていた事業場に対して、石綿取扱いに従事していた退職者を把握し、当該退職者に対する石綿健康診断の速やかな実施を努めるよう、要請を行っているところです。
 なお、退職者であって、在職中に石綿を製造し、又は取り扱う業務に従事して、健康診断等の結果、両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚(プラーク)がある方及び一定期間石綿業務に従事し以下に示す交付要件(Q&A「石綿による健康管理手帳の申請方法を教えてください。」で示されている要件2~4)を満たす方は、離職の際又は離職の後に住所地の都道府県労働局長(離職の際は、事業場の所在地を管轄する都道府県労働局長)に申請することにより、健康管理手帳が交付されます。
 健康管理手帳が交付されると、委託医療機関において健康診断を6ヶ月に1回、無料で受診できるほか、受診に際して公共交通機関を利用した場合は、旅費も支給されます。(労働局が指定した健康診断機関において、指定されたときに受診する場合に限ります。)。

● 石綿による健康管理手帳の申請方法を教えてください。

石綿による健康管理手帳が交付されるのは、以下のいずれかに該当する場合です。

  1. 石綿(これをその重量の0.1%を超えて含有する製剤その他の物を含む。)を製造し、又は取り扱う業務に従事し、両肺野に石綿による不整形陰影があり、又は石綿による胸膜肥厚の陰影があること。
  2. 石綿の製造作業、石綿が使用されている保温材等の張り付け、除去等の作業、石綿の吹き付けの作業又は石綿が吹き付けられた建築物等の解体等の作業(吹き付けられた石綿の除去の作業を含む。)に1年以上従事した経験を有し、かつ、初めて石綿の粉じんにばく露した日から10年以上を経過していること。
  3. 石綿を取り扱う作業(上の2の作業を除く。)に10年以上従事した経験を有していること。
  4. (2の作業に従事した月数)×10+(3の作業に従事した月数)≧120であって、かつ、初めて石綿の粉じんにばく露した日から10年以上を経過していること。

健康管理手帳の交付を受けるには、健康管理手帳交付申請書(様式第7号)に、以下の書類を添付して、都道府県労働局長に申請する必要があります。

1の場合
  • 当該業務に従事していた旨の事業者の証明書(様式第3号)(事業者の証明書が得られない場合は、当該業務に同時期従事していた者(同僚など)その他当該業務に従事していたことを証明できる者2名の証明書(様式第7号)でも可能です)
  • 従事歴申告書(様式第1号)
  • 上記の書類に加え、次のイ又はロの書類
     イ 胸部エックス線直接撮影又は特殊なエックス線撮影(らせんCT)による写真及び不整形陰影又は胸膜肥厚の陰影がある旨の記述等がある医師による診断書(同様の記載がある特定化学物質等健康診断個人票の写又はじん肺健康診断結果証明書の写でも可能です)
     ロ 管理2以上のじん肺管理区分決定通知書及び当該決定に関して都道府県労働局長に提出されたじん肺健康診断結果報告書の写
2から4の場合
  • 当該業務に従事していた旨の事業者の証明書(様式第3号)(事業者の証明書が得られない場合は、当該業務に同時期従事していた者(同僚など)その他当該業務に従事していたことを証明できる者2名の証明書(様式第7号)でも可能です)
  • 従事歴申告書(様式第1号)

詳しくは、茨城労働局労働基準部健康安全課にお尋ねください。

● 退職から6年経過していますが、いまからでも健康管理手帳の交付を申請できますか?

Q&A「石綿による健康管理手帳の申請方法を教えてください。」で示されている要件2~4を満たす方ならば、申請は可能です。

● 建設会社に勤務していた夫は、悪性中皮種と診断され4年前に死亡しました。工事現場で吹付け石綿を吸った可能性がありますが、労災補償は受けられますか?

業務上、石綿(アスベスト)を吸入し、それが原因で中皮種などの石綿疾患に罹ったり、亡くなられたりした場合には、労災としての認定を受けることにより労災保険の給付を受けることが出来ます。また、労災保険給付を受ける権利は退職しても変更されません。したがって、退職した後でも、労災認定を受けられます。

なお、ご質問の場合の労災保険給付は遺族補償給付・葬祭料となりますが、時効の問題があります。ご質問では、4年前に死亡されたとのことからしますと、遺族補償給付は死亡後5年、葬祭料は2年で時効となりますので、葬祭料は既に時効が完成しており、遺族補償給付についても間もなく時効を迎えてしまいますので、早い時期に最寄の労働基準監督署にご相談された方がよいと思います。

ご質問の内容からしますと工事現場の作業であり、いくつかの現場で石綿を吸入した可能性があります。この場合、最後の現場の労働保険を扱う労働基準監督署で労災認定(労災保険給付)することになりますが、ご相談については、いずれの労働基準監督署でも応じております。

● 労災保険では、どのような補償が受けられますか?

労災の認定を受けた場合の保険給付には、いわゆる治療費、治療のために仕事ができない場合の休業補償給付、治療の結果身体に残った障害に対する障害補償給付及び不幸にして亡くなられた場合の遺族補償給付・葬祭料などがあります。

労災保険給付の内容

● 監督署には、どのようなことについて相談できますか?

監督署で取扱う事項は、基本的には、労働者及び退職した労働者に対する健康被害や健康障害防止対策並びに労災補償などについてです。

具体的には、以下のとおりです。

  1. 現在又はかつて石綿製品を取扱う工場等に勤務していた労働者が健康を害され、石綿にその原因がある可能性がある場合の労災補償等について
  2. 石綿業務に従事していた方が、退職後に健康診断を受けるために健康管理手帳の交付を希望される場合
  3. 現在お勤めの工場において、石綿製品等を取扱う場合の石綿粉じんのばく露防止対策について
  4. 石綿を吹き付けした建築物の解体工事における、従事労働者の石綿粉じんのばく露防止対策について
  5. 既存建築物に使用されている吹付け石綿等の飛散によって、勤務する労働者が石綿粉じんにばく露するおそれがある場合の対策について
  6. その他労働者の健康障害防止対策について

なお、業務によっては、知らない間に石綿にばく露されたおそれがある場合もありますので、石綿製品の製造等に従事していた方以外の相談や家族並びに事業者からのご相談にも応じています。

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この記事に関するお問い合わせ先

労働基準部 健康安全課
〒310-8511   水戸市宮町1丁目8-31    茨城労働総合庁舎6F
TEL : 029-224-6215      FAX : 029-224-6273 

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教育訓練給付制度拡充のご案内 茨城産業保健総合支援センターへ リーフレット 『職場でつらい思いしていませんか?』~職場のハラスメントの解決を労働局がお手伝いします 国有財産売却 電子申請を利用すれば、24時間!労働保険関係等の手続きができます。
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