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あっせんによる合意事例


1 突然の「契約期間満了」に対し納得がいかない

 申請人は、平成11年にパートタイムとして入社して以降、1年間の契約期間を更新しながら勤務を続けていた。ところが、本年3月13日になって、経営不振を理由に、3月末日をもって契約期間満了とする、旨の通知を受けた。
 申請人は、今までの契約更新の状況からみて、今回についても契約は更新されるものと考えており、先々、定年まで働けることを期待していた。そのため、突然の「雇止め」には納得できない、としてあっせん申請を行った。
 被申請人に事情を確認したところ、解雇したつもりはなく、あくまで「期間満了による退職」と理解していた。
契約を更新しない理由としては、近年の社会情勢の変化等に伴い業界全体が厳しい状況にあり、解雇を回避するため、余剰人員の配置転換を行うなどの努力を行ったにもかかわらず、泥沼の経営状態が続いていたこと。そうした経営状況に関しては、各種ミーティング等の場において、従業員に対し充分な説明を行ってきたこと。今回の人員削減にあたっても、高齢者から順に選んだものであり合理性がある、と申し述べた。
しかしながら、「雇止めに関する基準」に定められた30日前の予告をしていなかった、という点については責任を認めた。
 あっせん委員は、今回の事案は「雇止め」に該当すること。しかしながら、被申請人の業界全体が厳しい状況にあり、被申請人が解雇を回避する努力を行ってきたこと、等を判断すると、例え解雇であったとしても解雇権の乱用には当たらない、と判断した。
あっせん委員は双方の歩み寄りを求めた上で、被申請人が申請人に対し和解金を支払う、旨のあっせん案を提示し、合意に至った。


2 採用面接時の説明どおり「正社員」に登用してもらいたい

 申請人は、平成15年4月より、被申請人に「契約社員」として採用された。採用面接時に、正社員登用の可能性がある旨の説明を受け、以前の事業所より賃金は下がるものの「正社員」が決め手となり入社した。
入社後、再三、正社員への登用を申し入れたが、聞き入れては貰えなかった。本年2月に初めて取締役と面接し、別の部署であれば正社員として登用する、との返答を得た。しかし、今の部署に慣れたこともあり、現在の部署で正社員として勤務したい旨を希望したが、聞き入れて貰えなかった。
 そのため、当初の約束どおり、現在の職場のままで正社員として働けるよう、また、入社時から現在までに得られたであろう、正社員との賃金の差額を求め、あっせん申請を行った。
 被申請人に事情を確認したところ、採用面接時において正社員の可能性が有ることは説明したが正社員登用を確約したものではなく、被申請人の思いこみであること。申請人とは契約社員としての労働契約を結んでいることから、正社員との賃金差額の支払には応じられないこと。しかし、他の部署へ異動するのであれば正社員登用も可能である、と申し述べた。
 あっせん委員は、有期労働契約なのであるから、賃金差額の法的根拠は無いこと。しかし、被申請人は、申請人からの再三の申し入れへの対応・説明が不充分であったことに落ち度を認め、反省していること。申請人は、差額の支給を受けられるのであれば、無理に労働契約を継続させなくても良いと考えていること、などを踏まえ、双方の歩み寄りを求めた。
 その結果、申請人と被申請人との労働契約を終了させる、被申請人が申請人に対し和解金を支払う、旨のあっせん案を提示し、合意に至った。


3 突然の「解雇」に対し、補償金を求める

 申請人は、平成8年4月より、長距離運転手として勤務していた。本年2月配送先から戻ってくると、突然、社長より「辞めてくれ」と言われ、解雇通知を受けた。解雇理由が記入されていたが、思い当たることはなく納得がいかない。解雇予告手当は支払われたものの、生活が苦しくなるので補償金を請求する、としてあっせんを申請した。
 被申請人に事情を確認したところ、申請人は、長距離を積極的にこなし、無事故でもあることから、運転手としては優秀である。しかし、従来から、一部取引先事業所の仕事を嫌っており、本年2月、その取引先事業所において器物を蹴飛ばし破損させた。大切な顧客に対するそのような行為は重大な問題であり、謝罪して済むことではない。また、申請人は被申請人の指示に従わず、日頃の態度も従業員としてふさわしくない。解雇の手続きは適法であり、申請人の要求には応じられない、と申し述べた。
 あっせん委員は、申請人の落ち度を認めた上で、被申請人も、申請人から始末書を提出させる、等の処分を行わず、いきなり解雇したことはあまりにも酷である、と判断し、双方に歩み寄りを求め、被申請人は申請人に対し一定の和解金を支払う、旨のあっせん案を提示した結果、合意に至った。


4 研修終了後に「採用内定取消」の通知を受けた

 申請人は、本年2月に被申請人の求人に応募した。面接の結果、口頭で「採用内定通知」を受け、3日間研修を行ったが、終了翌日「採用内定取消」を通知された。当初は、3月一杯、3DCADに関する教育を受けた上で、4月より、派遣先の会社で勤務することとなっていた。
申請人は、CADの経験は長いものの、3Dは未経験である。そのことは、きちんと被申請人に伝えてあるにもかかわらず、技術レベルが低い、ことを理由とする一方的な内定取消には納得できない。被申請人から内定を受けた時点では、別の会社からも内定をもらっており、そちらを断った経過もある。よって、精神的慰謝料、生活補償金を支払って欲しい、としてあっせんを申請した。
 被申請人に事情を確認したところ、申請人が勤務する予定であった派遣先事業所において、当初の予定にない新規プロジェクトが開始されることになり、申請人の技術レベルでは過度の負担を強いることになる、と判断したこと。被申請人としても、申請人に対する説明不足、等の落ち度があったことは事実であり、一定額を支払うことで円満解決を図りたい、と考えあっせんに参加したこと、を申し述べた。
 あっせん委員は「採用内定の取消は、客観的に見て合理性があり、社会通念上相当と是認される場合に限られる。本件の場合は、合理性、相当性とも認められず、被申請人は申請人に対し相当額を支払うのが妥当である。」とし、歩み寄りを促した。
 こうしたあっせんに対し、当初、申請人、被申請人とも抵抗を示したが、被申請人が申請人に対し相当額の和解金を支払う、ことで合意に至った。


5 配置転換等の通知により精神的、経済的損害を受けた

 申請人は、平成13年5月より事務職として就労してきた。本年1月、営業所長より、突然、作業職への「配置転換」を命じられた。
 研修の意味合いで、現場での作業を経験することもある、旨は承知していたが、今回の「配置転換」は急な話である。納得がいかず、受け容れられない。配置転換の撤回を求めるが、叶わないのであれば、精神的、経済的損失に対する慰謝料を求めたい、としてあっせんを申請した。
 被申請人に事情を確認したところ、配置転換については就業規則上明確な根拠もある。しかし、本当の理由は、申請人の病気を考慮して決定した。事務職は対外的な仕事も多いことから申請人には不向きであり、検査専門の作業職が向いている、と判断した。しかし、申請人には「病気を理由にして」とは言えないため、その点はうまく伝えるよう営業所長に指示したが、意思の疎通がうまくいかず、申請人に誤解を与える結果になってしまった。配置転換の撤回は不可能だが、説明、対応の不備に対する謝罪の意味を込めて和解金を支払いたい、と申し述べた。
 あっせん委員は、申請人が従来どおりの職場で勤務することは事実上不可能なこと、被申請人は不備を認めていること、を考慮し、退職金の算定方法を基に計算した額の和解金を支払う、旨のあっせん案を提示し、合意に至った。


6 上司の不適切な言動により精神的な傷を負った

 申請人は、小売店の販売員として就労していた。本年2月、売上金を精算したところ不足金が生じていた。どうして不足したのかわからなかったが、上司から「申請人が盗んだ」と言われ、犯人扱いされた。証拠もないのにそのような言葉を発した上司が許せない。精神的に傷つき、身体の調子も悪い。1月分の賃金相当額を請求してあっせんを申請した。
 紛争調整委員会より、申請人、被申請人双方に対しあっせん開始を通知したところ、まもなく、被申請人より、当事者間での合意が成立した、旨の連絡が入った。
 経過を聞くと、申請人の申し出に基づき社内調査を行ったところ、上司の一部不適切な言動が確認された。申請人の申し出を全面的に認めるわけではないが、これ以上争うことは得策でないと判断し、1月分の賃金相当額を支払うことで紛争を終わらせたい、とのことであった。
 申請人にも確認したところ、あっせん申請後、被申請人から連絡があり、申請人の要求どおりの金額を支払ってくれることになった。また、明細も送られてきた。被申請人が要求に応じてくれることから、あっせんの手続きをこれ以上進めてもらう必要はない、とのことであった。
 本事案は、申請人、被申請人が自主的に話し合うことで解決に至った。


7 一方的な労働条件の不利益変更に納得がいかない

 申請人は、平成10年12月より、被申請人の事業所に送迎バスの運転手として、正社員の身分で働いていた。ところが、本年5月に、申請人を6月より時給パートにする、との一方的な通知を受けた。入社時には、正社員として期限の定めのない労働契約である、と言われたこともあり、この変更には納得できない、として、経済的・精神的な損害に対する補償金を求めあっせんを申請した。
 被申請人は、「現在の送迎方法のままでは収益を上げることは困難である。労働条件の変更を通知した後、申請人から退職の申し出がなされたが、約束の日以前に出勤しなくなったため、シフトの変更を余儀なくされるなど多大な損害を被ったが、働いていない日の給与も支払うなど、誠意を持って対応している。」と主張した。しかしながら、紛争が解決するのであれば多少の和解金は支払っても良い、と申し述べた。
 あっせん委員は、「被申請人の経営状況から、労働条件の変更は止むを得ないと思われるが、通常は、まず、非正社員の労働条件の変更等を行うべきであり、いきなり正社員の労働条件の不利益変更を行ったことは、妥当な措置であったとは言い難い。」として、紛争当事者双方に歩み寄りを求めた。
 その結果、双方とも譲歩の姿勢を見せ、被申請人が申請人に対し和解金を支払うことで合意が成立した。


8 解雇理由に納得がいかない

 申請人は平成16年9月より被申請人の事業所に勤務していたが、本年6月12日に7月15日付けでの解雇を申し渡された。
 申請人が解雇理由をただすと、6月5日に無断欠勤をしたことによるもの、との返答を得た。しかし、この日は事前に連絡が取れなかったため、上司の留守番電話に休む旨の連絡を入れた。無断欠勤扱いされることは心外である。解雇理由に納得がいかない、として、精神的・経済的補償を求め、あっせんを申請した。
 被申請人に事情を確認すると「申請人は、職場において人間関係を悪化させる傾向があり、申請人との間のトラブルが原因で退職した者が多数いる。また、今回の無断欠勤以外にも欠勤や早退が度々あり、勤務状態が悪かった。解雇は合理的なものであり、手続きについても問題はない。申請人の要求に応じる必要はない。」と申し述べた。
 あっせん委員は、「被申請人は就業規則を整備していないことから、解雇理由について、必ずしも合理的であるとは言い切れない。解雇以前に、他の制裁手段を執らなかったことは性急である。しかし、被申請人は円満な解決を望んでいることから、被申請人は申請人に対し一定の金銭を支払うことが望ましい。」として、あっせん案を提示した。
 紛争当事者双方が、そのあっせん案を受け容れたことから、合意が成立した。


9 突然、自宅待機を命ぜられた

 申請人は、平成7年より、被申請人の下で看護師として勤務をしてきた。本年4月、事務長からの呼び出しがあり、院長が同席する中で、追って連絡するまで、自宅待機を命ずる、旨を申し渡された。理由としては、申請人に対する外部からの苦情が多数あり、看護師としての資質に欠ける、というものであった。しかし、申請人は、苦情は事実に基づくものではなく、納得がいかない。辞める意思はない。職場復帰を望みたいが、退職に追い込まれるのであれば、一定の金額と定年退職をした場合と同額の退職金を要求する、としあっせんを申請した。
 被申請人に事情を確認すると「今年になって、申請人に対する苦情が3件あった。また、申請人は以前より、院長をはじめ上司に対し反抗的であり、上司に対する雑言を、同僚や患者に話していた。本年4月、申請人の勤務部署を異動させたが、異動先において、申請人と一緒には仕事ができない、として退職した者もいた。本人の反省を促す意味からも、自宅待機を命じた。申請人が退職を希望するのであれば、要求に応じる余地はある。」と申し述べた。
 あっせん委員は、双方の事実認識には齟齬があるものの、双方とも積極的に歩み寄ろうとする姿勢が見られると判断した。そして、申請人と被申請人との間の雇用契約を終了させる、申請人の退職金は定年退職をした場合の計算率により算定する、被申請人は申請人に対し和解金等を支払う、旨のあっせん案を提示し、合意に至った。


10 健康を害した申請人の労働環境をめぐる争い

 申請人は、平成16年10月より調剤助手として勤務をしていたが、本年5月頃より、業務の負荷により体中に痛みを生じたが、我慢をしながら6月末頃までは働き続けた。一旦は退職を決意し被申請人に伝えはしたものの、その後撤回し、被申請人との話し合いを続けたが、誠意ある対応が得られず、納得がいかない。最終的には退職を得ざるを得ない状況と思われるので、生活補償金を要求する、としてあっせんを申請した。
 被申請人に事情を確認したところ「申請人は勤務成績不良であり、職場でも困っていた。申請人は6月末に退職を申し出たが、急に辞められても困るため、1ヶ月前に申し出るよう伝えると、翌日退職を撤回した。体調不良のため休業するのであれば診断書を提出するよう求めたが、診断書は提出されず、無断欠勤が続いた。申請人の業務負荷と体調不良の間には因果関係はなく、労災補償の対象とはならない。申請人に対し、何らかの補償をすることは考えていない。」と申し述べた。
 あっせん委員は「申請人の体調不良については、取り扱った荷物が10kg程度であることから、労災補償の対象とはならない。この件について、被申請人が何らかの補償を行う義務はない。また、申請人が無断欠勤を続けたことは落ち度であり、被申請人の主張には合理性がある。申請人は職場復帰を含め、今後の方向を考えるべきである。」と判断した。
 これらのことを踏まえ、申請人・被申請人の労働契約を8月で解約し、申請人が私傷病で休業した期間については、被申請人が社会保険の傷病手当金の受給手続きを行う、というあっせん案を提示し、合意に至った。


11 嫌がらせにより退職に追い込まれた

 申請人は4年程前から、申請人のレストランの厨房で働いていたが、4月頃から、職場において嫌がらせを受けるようになった。
 7月に上司に電話で、嫌がらせを受けていることについて相談したが、忙しい、として取り合って貰えなかったため、当日は休む旨を伝えた。すると、夜になって上司より連絡があり、今月で辞めて貰ってかまわない、旨を申し渡された。申請人は、それを解雇と受け止め、それ以降は出勤していない。
 今や被申請人との間には信頼関係はなく、職場復帰は考えていない。年次有給休暇の残日数分の金額と、再就職先が決定するまでの補償金を求め、あっせんを請求した。
 被申請人に事情を確認したところ「申請人は解雇と認識しているようであるが、申請人の上司には解雇の権限がないことは明らかである。しかし、申請人の上司が、辞めて貰ってかまわない、旨の発言をしたことは事実である。従って、申請人からの有給休暇取得の申請はないものの、残りの有給休暇日数分の金額を支払い紛争を解決したい。」と申し述べた。
 あっせん委員は「被申請人が申請人を解雇した事実は認められず、法的に被申請人には補償金を支払う義務はない。」として、申請人に理解を求めた。しかし、申請人は、納得がいかず和解には応じられない、旨を申し立てたため、再度被申請人に歩み寄りを求め、有給休暇の未使用分の金額を含めた和解金を支払う、旨のあっせん案を示し、双方の合意を得た。


12 解雇の理由を求めても回答がない

 申請人は、業務請負を営む被申請人の事業所に採用され、平成15年10月より請負先の事業所で勤務していたが、勤務態度不良のため、11月より12月末までの契約で、別事業所の勤務に変更された。しかし、その事業所からも、勤務態度不良を理由に、今後申請人を使用しない、旨の申し渡しがあったため、被申請人は12月1日をもって申請人を解雇した。
 申請人は労働基準監督署に対し、解雇予告手当の支払いを求め申告を行った。
 しかし、調査の結果は、契約期間が2ヶ月以内のため解雇予告手当の支払いを要しない、とのことであった。申請人は、解雇に納得できず、経済的・精神的損害に対する補償金を求め、あっせんを申請した。
 被申請人に事情を確認すると「申請人は、勤務先からの苦情が相次いだため解雇したものであり、解雇は極めて合理的なものである。しかし、紛争を長期化させたくないので、一定の金額であれば支払に応じても良い。」と申し述べた。
 あっせん委員は「本事案は労働基準法に抵触しない解雇であるが、被申請人は一方的に労働契約を解除したものであるから、一定の和解金を支払うことが望ましい。」というあっせん案の提示し、双方の合意に至った。


13 職場でのいじめ・嫌がらせにより退職した

 申請人は、入社後しばらくすると、職場のチーフより、様々な嫌がらせを受けるようになった。怒鳴られたり、人格が尊重されない呼ばれ方をされたりして、退職せざるを得なくなったことに対し、社長の謝罪と、慰謝料を求めた。
 被申請人、チーフとも、いじめ・嫌がらせの意識はない。申請人は、研修期間が経過した後も、仕事を任せるには不充分な状態であり、作業規則に反するなど、常に点検が必要であった。
 あっせん委員は、申請人、被申請人双方の意思の疎通を欠いたことが原因で紛争に至った、被申請人の教育的指導が、いじめ・嫌がらせと受け止められたと判断し、申請人、被申請人ともに反省を促した。
 その結果、双方から了解を取り付け、互いに反省することで合意に至った。


14 退職後も、在職中に発生した顧客の売掛金について、支払いを要求された

 申請人は、すでに被申請人である会社を退職しているが、在職中に顧客が夜逃げをしたことにより発生した、売掛金の支払いを要求された。客の売掛金は担当者の責任であるとする会社の規則があり、過去にはやむを得ず弁済を行ったこともあるが、退職後も支払いを要求されるのは納得がいかず、支払いの撤回を求めた。
 被申請人は、申請人のコスト管理が甘く、顧客に便宜を図りすぎ、会社の利益を損なうことがたびたびあったこと、申請人の責任を明確にさせることが必要であると主張し、支払いを要求した。
 あっせん委員は「労働者が会社の業務に対し、使用者に損害を与えたとしても、その損害の全額を労働者に求めることは不合理であり、労働者の責任としては損害額の4分の1程度の負担を求めることが多い。」という過去の判例を基に、被申請人に対し、損害全額を申請人に負担させることは不合理であること、申請人に対しても、顧客の支払い能力の欠如を充分知っていたことを指摘し、申請人の経済状況も考慮にいれた、被申請人に対する損害額の一部の支払いを提示した。
 申請人、被申請人ともその額を妥当とし、合意に至った。


15 契約期間中途での解雇

 申請人は、契約社員として入社したが、契約途中で被申請人(会社)より「自己都合により退職」するよう求められ、事実上、解雇された。解雇に当たり予告は受けていない。解雇された理由として、家庭の事情で欠勤が多かったことが考えられるものの、納得がいかない。経済的にも損失を受けたとして、契約日まで働いた場合の賃金相当額と、解雇予告手当を要求した。
 被申請人は、申請人からは最初に休みの連絡があっただけで、その後、長期にわたり無断欠勤を続け、申請人の状況を確認しようとしたが、話し合いを拒否されたこと、現在も雇用関係は継続しており解雇はしていないことを主張し、金銭補償についても拒否した。
 あっせん委員は、申請人に対し、社会的常識から言って、何の連絡もせず無断欠勤を続けたことへの反省を促し、被申請人に対しても、紛争が長期化することの不利益を理解させ、金銭面等での譲歩を求めた。
 その結果、申請人が非を認めると共に「退職届」を提出すること、被申請人が、和解金を支払うことで、合意が成立した。


16 解雇理由に納得がいかない

 申請人は、被申請人である事業主より、「6月末で退職せよ」との退職勧奨を受けた。
 解雇理由が不明であったので、人事担当責任者に問い合わせたが、「明確な理由はない」との返答であった。その後、労働基準監督署とも相談し、理由を追及したところ、被申請人より、「事業の合理化による人員縮小」との返答を得たが、事業所では新規採用なども行っており、理由に納得がいかないとして、不当解雇による損害賠償、精神的負担に対する慰謝料などを求め、あっせん申請を行った。
 被申請人は、申請人の適性や能力を考慮し、別の職場を求めて欲しいと思い退職を勧奨した。申請人との話し合いの中で、新たな道を選択することが望ましい旨を伝え、納得してくれたものと思っていた。そのため、今回のような紛争に発展したことは残念ではあるが、申請人と争うつもりは無く、要求には応じる旨を表明した。
 あっせん委員は、申請人についても譲歩の姿勢はある、としたあっせん案を提示し、合意が成立した。


17 いじめ、嫌がらせにより退職させられた

 申請人は、入社以来、配送業務等に携わってきたが、最近になって、副社長より、注意の枠を超えた暴言を浴びせられるようになった。今月、退職届を半強制的に書かされ、退職せざるを得ない状況となった。現在は有給休暇を取って休んでいるが、復職については望んでいない。
 自分としては、真面目に働いてきたつもりである。また、毎月の休日出勤、時間外労働に対する手当も不充分である。
 こうした事に対し、損害賠償、精神的慰謝料、及び、謝罪を求め、あっせん申請を行った。
 被申請人から事情を聴取すると、「申請人は従前から勤務態度が悪く、繰り返し注意されたことを逆恨みしているだけである。暴言を浴びせられた、とした日についても、管理職4名で検討を行い、申請人のみならず、直属の上司にも注意を与えている。退職届を書くよう強要した事実はなく、自らの非を認めて辞職したものと理解した。申請人が望むのであれば、復職も検討する。」ことを申し述べた。
 あっせん委員は、申請人に対しいじめを行っていたのは副社長のみであり、解雇についても認めがたい、と判断した。
 しかしながら、時間外等、手当の不足については考慮すべきであり、被申請人は、いじめに対する慰謝料と併せ、申請人に対し一定の補償を行うことが妥当である、とのあっせん案を示し双方に提示した。
 その結果、被申請人が一定の和解金を支払うことで合意が成立した


18 3年近く前に退職したが、退職金の上乗せがなかった

 申請人は、平成13年10月に本社人事担当責任者、営業所長より、会社の事業規模縮小に伴う人員整理の説明と、退職の勧奨を受けた。その時、退職金の上乗せについての説明もあった。
 その後、申請人は平成13年11月に退職したが、退職金の上乗せはなかった。営業所に対し何度も確認を求めたが、その都度、「後で回答する」などと言われ、いっさい返答を貰えなかった。
 また、賞与支給時期の前に退職したため、賞与の支給も受けられず納得ができない、としてあっせん申請を行った。
 被申請人は、「退職金上乗せの話は一切していないはずである。賞与については、規定上支給されないものであるので落ち度は無い。第一、申請人が退職後三年近くたった今となって、このようなことを主張するのは不合理である。」と申し述べた。
 あっせん委員は、申請人に対し被申請人より強い勧めがあったこと、申請人は退職金の上乗せがある、と信じたことにより退職を決心したこと、また、退職金の上乗せに関する問い合わせについて、営業所の担当者が取り合わず、本社が承知していなかった、と判断し、被申請人は何らかの補償を行うことが望ましい、といったあっせん案を提示した。
 申請人、被申請人双方ともあっせん案を受け容れ、被申請人が和解金を支払うことで合意が成立した。


19 賃金の引下げに対し納得がいかず、あっせんを申請したが、あっせんの実施以前に合意が成立した

 申請人は、被申請人の事業所に21年間勤務し、5月末で退職した。問題は、昨年11月の給与から、一方的に、大幅な賃金の引下げが行われたことにある。
 給与支給日の3日前になって引下げを通告されたが、引下げ金額や理由については、一切説明がなく、その後、3月20日付で「給与減額の件」という文書を渡された。
 昨年11月分の給与支払い以前であれば文書の内容で承知したが、今となっては、昨年11月から本年2月の4ヶ月相当分については、当然支給されるべき賃金の逸失になると考え、逸失利益を請求する、としてあっせん申請を行った。
 申請書を受理した後、紛争解決を委任された紛争調整委員会があっせんを実施すべく、申請人、被申請人の双方に対しあっせんの開始を通知したところ、程なく、申請人より、あっせんの実施以前に合意が成立した、旨の連絡を受けた。
 事務局において、被申請人に対し合意に至った経過を確認したところ、「紛争調整委員会より送付された申請書を読み、申請人の気持ちも理解できたので、あっせんを実施して貰うまでもなく申請人の請求通りの金額を支払うことを決め、先日、申請人の口座に振り込んだ。」とのことであった。


20 労働条件の引下げ(賃金)に対し納得がいかない

 申請人の勤務する事業所においては、平成10年より、経営状況悪化を理由に、賞与の大幅な減額などが続いていた。更に、昨年1月より、基本給の1割減額が実施された。被申請人の一方的な通告による給与の減額などは、労働条件の大幅な不利益変更であり、基本給の減額解除と、賞与の従前への回復、及び、補償を求めたい。
 また、被申請人の言うようにそれほど業績が悪いのであれば、「資産の状況」及び「会計年度末における在庫数の集計状況」などに基づき、事業の経営状況の詳細について説明を求めたい、としてあっせんを申請した。
 被申請人より労働条件引下げの経過について確認したところ、前社長の時代より多額の負債を抱えていることに加え、売上げが最盛期と比べ3割以上減少している。このような状況に於いて合理化は避けられないが、被申請人としては人員整理よりも給与の減額を選択した。実施するに当たっては十分説明を行ったつもりでおり、全従業員が理解してくれているものと信じていた。現状では、賃金を以前の水準に戻すことは不可能であり、申請人には理解を求めたい、旨を申し述べた。
 あっせん委員は、賃金を以前の水準に戻すことが不可能であるならば、被申請人は、事業の経営状況について、今後より一層説明に努力すべきである、としたあっせん案を提示し、申請人、被申請人双方の合意を得た。


21 突然の雇用契約打ち切りで退職させられた

 申請人は、当初、雇用期間の定めの無い労働契約で、長く勤務できることを期待していたが、半年位経過した後、「全員契約期間を定める」事を言い渡され、4月15日までの契約となった。その契約期間の満了する前日の勤務終了後、全従業員の前で、本社の人事責任者より、「あなたは終わりです。」と雇用期間の打ち切りを告げられ、悔しい思いをさせられた。
 個別に、こういう理由で契約期間が切れるので退職になる、とでも言われたのであれば納得もするが、酷い仕打ちをされたと思い、退職による経済的損失と、精神的苦痛に対する補償を求め、あっせん申請を行った。
 被申請人は、3月15日前後に就業場所の責任者より全員に対し、4月15日をもって全員の雇用契約が切れること、そのうち何人かとは契約を更新しないことを伝えてある、と申し述べた。
 あっせん委員は、被申請人に対し、3月15日前後に就業場所の責任者が伝えたことについては、不特定多数に対する予告で解雇予告通知には当たらないこと、申請人と交わした雇用契約書では、契約の更新がないことを明記していないため、有期雇用契約とはいえず雇用の継続が認められることを指摘した。
 被申請人は、あっせん委員の指摘を受け、申請人を雇止めとするならば解雇予告通知をすべきであったと認めた。
 あっせん委員は、被申請人が、申請人に対し和解金を支払うというあっせん案を提示し、双方が合意するに至った。



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